UBSウェルス・マネジメントのリサーチ力
ウェルス・マネジメント・リサーチの日本のヘッドおよびアナリストを務める居林と、エコノミストの尾形が、その特徴を語った。

居林 通
UBS証券会社 ウェルス・マネジメント部/インベストメント プロダクト&サービス
日本におけるウェルス・マネジメント・リサーチのヘッド、アナリスト
- プロフィール
- 資産運用会社のファンドマネジャー、ヘッジファンドの運用部門を経て、株式、債券、通貨、オプションなどあらゆる資産クラスの運用畑を経験。「20年近く、マーケットを"内側"から見てきた経験を活かし、プロ向けの情報を個人投資家に届けたい」との思いで2006年にUBSウェルス・マネジメントへ。

尾形 和彦
UBS証券会社 ウェルス・マネジメント部/インベストメント プロダクト&サービス
エコノミスト
- プロフィール
- 邦銀に入行後、外資系証券会社に移り、機関投資家向けのエコノミストとして活躍。その後、米国系の資産運用会社のエコノミストを経て、2010年10月からUBSに。長い経験の中でセルサイド、バイサイド両方の立場を経験。分析の深さ、的確さに定評がある。
広く、深いマクロ経済分析で、他にはない投資機会を見出す
- 尾形
- UBSウェルス・マネジメント・リサーチ(以下、WMR)のマクロ経済調査の特長は、広く、深い分析にあります。生産動向、物価、国の政策、そして中央銀行の金融政策に至るまで、対象国のファンダメンタルズを徹底的に調査。米国やユーロ圏、中国、日本など世界経済の中心となっている国だけでなく、相対的に経済規模の小さい国の調査も行い、浅く、狭い分析では見逃してしまう投資機会を見出すよう努めています。私自身は、日本経済の分析を中心に担当していますが、世界の各拠点でエコノミスト、アナリスト、ストラテジストが各々の専門領域を分析し、レポートを発行しています。それをグローバルで共有するほか、電話やビデオカンファレンスでの会議を行い、世界中の国・地域についての情報交換を密に行っています。UBSというグローバル金融機関の基盤を最大限に活用し、我々は日本のお客様に常にアップデートされた情報を提供しているのです。
アナリストとエコノミストの協働から的確な分析は生まれる

- 居林
- 個別の企業や業界の情報については、アナリストが企業を訪問し、業界動向をリサーチし、情報を積み上げていきます。エコノミストが官公庁発表のあらゆる統計やデータベースから情報を収集し、経済をトップダウンで分析するのに対し、アナリストはボトムアップで情報を収集、分析していきます。サンドイッチのように上下からの情報を集約することで、的確な分析や予測が可能になるのです。さらに、我々はUBSグループのインベストメント・バンク部門の調査部門とも情報を交換・共有しています。こうした多角的な分析に基づく見解を、我々はお客様に直接お伝えすることを重視しています。UBSウェルス・マネジメントでは、WMRのアナリストやエコノミストが、クライアント・アドバイザーと同行してお客様を訪問し、お客様の判断に役立つ情報の提供に努めています。
年間100回以上、お客様とお会いすることも
- 居林
- お客様の数だけニーズがあり、その一つひとつにお応えしていくのが私たちの使命です。私は年間を通して100回以上、お客様とお会いしています。そもそも、お客様によって前提条件は違っています。たとえば、資産の大半が創業会社の株式であったり、あるいは100%預金であるなど、極端なケースがたくさんあります。そして、資産管理・保全の目的も、お孫さんに継がせたい、社会のために役立てたいなどお客様によって異なります。ですから、私たちには万人にお薦めするモデルポートフォリオというものは存在しません。直接、お一人おひとりのお客様とお会いし、ご要望を理解し、お客様の人生のイベントを短期的視点と長期的視点の時間軸で見つめ、アセットアロケーションをテーラーメイドし、クライアント・アドバイザーと共に助言を行っていきます。
私たちは、100%お客様のサイドに立って、プロ向けに提供されているものと同じ情報を、専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明しています。
卓越した金融エキスパートとして政策提言にも踏み込む

- 尾形
- WMRは、世界経済、市場、投資戦略をきめ細かく分析し、予測した「UBSグローバル・アウトルック」などの調査レポートを定期的に発行していますが、時には、政策提言に踏み込んだレポートを発表することもあります。その一例として、日本の消費税に関する提言をまとめました。少子高齢化が進み、この先、日本経済は低成長しかあり得ないという意見が大多数ですが、私はそうは考えていません。中国がナンバーワンの経済大国になろうとする中、地理的に近く、結び付きも強い日本の経済成長がゼロという方が不自然です。日本には、社会保障制度改革、増税、高い経済成長という同時達成が難しい3つの課題があり、それが未来への閉そく感を生んでいます。これに対し、私は、毎年消費税を1%ずつ15年に渡って引き上げるという方法があると考えています。1989年に消費税が導入された時も、1997年に税率が引き上げられた時も、駆け込み需要が急増し、その反動で経済が悪化しましたが、段階的に少しずつ税率を上げることで、この懸念はなくなります。その一方で、『消費税が今、5年先よりも5%安い』という事実は日本に眠る巨額なマネーを刺激します。住宅購入、自動車等の耐久財など高額商品の前倒しが発生し、企業の設備投資、不動産投資も活性化します。このように、インフレ期待を人工的に導入することで経済が活性化し、税収も相乗効果的に増えます。景気が悪いから税収が少ない。税収が少ないから国が借金する。国が借金をするから国民は不安になる。不安だから消費が抑えられる。この負のスパイラルを断ち切った上で、社会保障制度の財源も確保することができるのです。消費税引き上げ論議には根強いアレルギーがありますが、他の主要国の税率は15-20%です。グローバルスタンダードでは引き上げの余地があります。
このように、大きな観点から経済活性化のアイデアを見出すこともWMRの役割のひとつなのです。
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