個人投資家の資産運用をサポートするUBSウェルス・マネジメントにおいて、お客様に寄り添い、最適なプランを提案しているのがUBSのクライアント・アドバイザーです。当初、クライアント・アドバイザーの養成は海外でのみ行われていましたが、2007年から日本でも「ジャパン・アソシエイト・プログラム」が始まりました。このプログラムについて、UBSウェルス・マネジメント エデュケーション&ディベロップメント ディレクター伊東ゆかり氏への取材をもとにレポートします。
日本におけるUBSのUBSウェルス・マネジメントは2004年9月に東京支店において開始して以来、営業拠点が大阪、名古屋に増えるなど、営業基盤を拡大してきました。しかし、日本全体としては、いまだUBSウェルス・マネジメントという概念が定着せず、業務経験者も極めて少ない状況にあります。加えてUBSのクライアント・アドバイザーの教育は、アジア・太平洋地域(以下APAC)ではシンガポールでしか行われていなかったため、これまで日本では、プライベート・バンキング経験者を即戦力として採用していました。
APACのクライアント・アドバイザー養成プログラムはすべて英語で行われています。しかし、現実的に考えて、英語力の枷をはめては、日本で拡大しつつあるUBSウェルス・マネジメントを担う人材を確保することは難しいでしょう。そこで、日本語で1年間かけて行うトレーニング『ジャパン・アソシエイト・プログラム』を開始することになりました。
APACの場合、アジア・太平洋地域全体から採用するアソシエイト(候補生)は年間約20名。一方日本では、2007年度に11名を採用。現在日本にいるクライアント・アドバイザーが46名であることを考えると、UBSが日本での事業展開にいかに力を入れているかが分かるでしょう。未経験者を一から教育して一人前のクライアント・アドバイザーに 育てるプロジェクトは、日本ではUBSが初。1年間の教育期間中に営業に出ることはありません。
APACの場合、アソシエイトの年齢は20代後半が多いです。しかし日本では、高額の運用を託すのに20代の者が対応したのではお客様が満足しないため、30代前半を中心に採用しています。金融分野での職務経験があることが条件ですが、銀行だけでなく証券会社や保険会社出身の者もいます。
プログラムの内容は7割程度がAPACと同じで、残りは日本独自の構成です。はじめに集合研修が行われますが、APACでは6週間のところ、日本では倍の12週間をかけます。アソシエイトは日本全国、様々な金融機関から採用されるため、チームワークを築くためのプログラムも行われます。また、APACよりも研修期間が長い分、日本人にはあまり馴染みのないパーティーでの立ち居振る舞いやテーブルマナー、ワインやオペラの知識まで、お客様とのコミュニケーションを円滑にするための指導も行っています。
APACのプログラムの中には、日本のビジネス環境や文化にそぐわないものもあり、その場合には日本向けに一から作り直されたといいます。例えば資産承継や税の授業。クライアント・アドバイザーは税理士ではないのでアドバイスはできませんが、資産承継と税の話は、お客様との会話の中で頻繁に出てくる話題。したがって、どこまで話してよくて何を話してはいけないのかも知らなくてはなりません。クライアント・アドバイザーとしての信頼を得るためには、お客様の立場を理解するための対応力や、法令に関する正しい知識も重要なポイントなのです。
集合研修の後には、各部署をまわって業務を経験する「ローテーション」が行われます。ローテーション中も各受け入れ先の担当者がアソシエイトとともに目標設定をし、フィードバックも欠かしません。その後、部署に配属されると、指導員に付いてOJTを受けます。その途中で口頭試問に合格すれば、「UBSウェルス・マネジメント・ディプロマ」という社内における修了証が与えられ、正式にクライアント・アドバイザーとして仕事ができるようになります。口頭試問を受けるためには、集合研修中に6科目の試験に合格しなければならないという厳しい条件が課せられます。口頭試問では金融商品の知識に加え、シニアのクライアント・アドバイザーやデスクヘッドがお客様に扮し、いかに相手の気持ちをつかんで関係構築をできるかをみるといいます。
UBSが最も大切にしているコンセプトの一つ「UBS クライアント・エクスペリエンス」の研修も徹底して行われます。これは、「理解」に始まり、「提案」、「合意と実行」、「レビュー」という4つのステージを経て、UBSウェルス・マネジメントは行われるべきという理念です。つまり、単に商品を販売するだけでなく、お客様のニーズを理解し、提案につなげ、お客様が自分の下した投資決断に自信を持てるようにサポートする。提案が実行されてもそれで終わりではなく、定期的にレビューをする。じっくりときめ細かいサポートこそが、UBSにおけるCAの特徴です。
通常、日本の金融機関では担当者が短期間で替わってしまうので、サービスがこまぎれになり、新商品の紹介にとどまりがちです。UBSの場合は、一家族と何世代にもわたる関係を築くスタイルが伝統。従って、家族の趣味や子どもの進学など、お客様の家族全体の状況を把握して情報を提供できる、親密なアドバイザーの役割を担えるような指導が行われています。
「ジャパン・アソシエイト・プログラム」に採用されると、1年間トレーニングに集中できる環境が待っています。収入を得ながら勉強できる、社会人としてとても貴重な時間が過ごせるのがこのプログラムです。シニアのクライアント・アドバイザーに付いて実際にお客様を訪問するなど様々な経験も積めるので、正式に仕事を始める時には、自信を持ってお客様に接することができるようになるでしょう。
来年は今年よりも多い人材を採用する予定です。クライアント・アドバイザーという仕事に興味を持ったら、一も二もなくUBSの門を叩くことがこれからの常識となるに違いありません。
クライアント・アドバイザーの声
日本ではなじみのうすい言葉ですが、プライベートバンキングの枠には収まらないお客様との関係をあらわします。クライアント・アドバイザーと呼ばれるお客様担当者に、UBSウェルス・マネジメントの真髄をインタビューします。

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