QUESTION
活発になってきた企業のIR活動。IRという概念を最初に導入した企業はどこでしょう?
ANSWER
ゼネラル・エレクトリック
IRという概念は、1953年にゼネラル・エレクトリック社が、株主との意思疎通の向上を目的として担当部署を発足させた際に生まれたと言われています。当時、米国の経済成長を受けて米企業は次々に企業年金を設立していました。その運用に株式投資が取り入れられ、企業年金のファンドマネジャーは投資判断のために、企業に情報の開示と業績の見通しの説明を求めていきます。こうしてIRという概念は徐々に広がり、根付いていったのです。一方、日本では高度成長期から銀行と企業が株式を持ち合い、銀行は「物言わぬ株主」として、いわば「銀行ガバナンス」という形で、日本の産業・企業を支援してきました。ところがバブルが終焉すると、政治・経済・社会の旧来型システムが崩壊。メインバンクの弱体化とともに株式持合の解消が進み、企業も欧米型の株主重視型経営へと舵を切っていきます。そういった流れの帰結のひとつに機関投資家の台頭、特に外国人投資家層の拡大があげられます。株式保有比率の推移を見ると、バブル最盛期の平成元年には日本株に占める金融機関の持株比率は43.5%に達していました。一方、同年に4.2%に過ぎなかった外国人投資家の持株比率は平成7年に初めて10%台に乗ると、おおよそ一貫して上昇。昨年、過去最高の28%に達し、金融機関の持株比率にほぼ肩を並べたのです。
投資部門別株式保有比率の推移(単位:%)
出所:東京証券取引所
外国人投資家の増加とともに、株式市場で存在感を増したのがアカウンタビリティ(説明責任)とディスクロージャー(情報開示)という概念です。自社の経営理念や戦略、業績・財務内容、資本・配当政策などに関して、自社にとってプラスの情報はもちろん、マイナスの情報も適時開示し、公正な企業価値の評価を受ける…。こうした取り組みに力を注いだ企業が市場の支持を得る一方、消極的な企業が市場の信頼を得にくくなる構図が鮮明になる中で、IRは戦略的な企業活動として認知されていきました。さて、一般的な広報をPR(パブリック・リレーションズ)と呼びますが、IRとはパブリック(公衆・社会)をインベスター(投資家)に置き換えたもの。しかし本来、リレーションという言葉に「関係」という意味があるように、IRは一方的な情報発信ではありません。企業が株主、投資家に現状や未来像を正確に「伝え」、同時に投資家からの要望、意見、疑問等に「耳を傾ける」こと。IRとは2WAYのコミュニケーションであるべきなのです。UBSはIRに関わるアドバイザリーおよびアレンジを双方向で支援しています。企業に対してはIR戦略の立案、株主分析や市場・投資家動向等を提供するほか、機関投資家サイドには、投資対象の企業(できうる限りその経営陣)との面談・意見交換の機会を迅速に、確実に、タイムリーに設定すべく、日々努力しております。UBSは企業と投資家の良き仲介役として、相互理解を深めるためのお手伝いをいたします。
(2007年10月~11月時点での情報です)
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